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Award flowers for L'Oreal

L'Oreal (ロレアル)フランスの美容専門の会社、日本でその名前をきくのはやっぱりシャンプーでしょうか。毎年ロンドンで行われるヘアースタイリストが競う『TRENDVISION AWARD』。その表彰の際にトロフィーとともにお花を渡すそうで、四部門用、ゴールド、シルバー、ブロンズとレッド、計20個のブーケを作っています。

こちらが金メダル・ゴールド用。思ったような黄色のバラが仕入れずでしたが、ディルの蛍光色のような黄色が効いています。

個人的には一番気に入った、銀メダル・ブロンズ。

モカ色のダリアがメインです。

この仕事ここ数年、ナメあしが担当しています。毎年月曜日の朝搬入なので、前日の日曜出勤、一人でもくもくと作りました。

当日は別仕事のため、最後の搬入はできなかったのですが、今年は特にクライアントからも評価を受けたようです。

今回このブログを書くにあたって、 L’OREALのWebをみてみたら、載っていました、その記事が。

こうしてみるとうれしいものです。花が生きます!!!

Korean Project 2

前回からのつづき。

イベントのある金曜日のスタートは朝の5時半、ポーラと共にまずはスタジオに行き、搬入業者のバンに積み込み(今回は搬入はさすがにナメあしバンの一台にはおさまらず、業者さん使用.ほっとします)、少しいろいろな作業をしてから、会場のあるケンブリッジへ一時間強のドライブ。

ケンブリッジは、ケンブリッジ大学の所在地であることから大学都市として世界的に有名です。ケム川(River Cam)が、市街中心部の西側を通り、城壁のように建物の周りを流れていて、中世にはこの川のおかげで産業が発達し、ケンブリッジの歴史は生まれたといわれています。ケンブリッジという名前の由来、このケム川とブリッジ(橋)からきています。

13世紀にオクスフォードで起きた暴動を逃れ、ケンブリッジにやってきた学生たちが大学を組織します。これが現在の大学の始まりだそう。ケンブリッジ大学のカレッジ数は31、『カレッジ』とは学生寮のことです。学生は必ずどれかのカレッジに所属しなければなりません。このカレッジ群をひとつにして「ケンブリッジ大学」と称します。

今回イベントの会場となったのは、そのカレッジの一つ、『Trinity College』、ヘンリー8世によって1546年に創設されました。このどこをとっても歴史的な建物が今も現役とは、さすが英国!です。

会場は中庭に、marquee(巨大なテント)が準備されています。8~10人着席のテーブルが60並ぶ会場ですから、テントの大きさはかなりのものです。

こちらは構内の別のお部屋。たくさんの絵画が並ぶ横に大きな活け込みなのですが絵画のサイズが大きくイマイチ花の大きさが伝わりにくいですね。

こちらはグレートコートと呼ばれる中庭。ポーラに説明されたのですが、アカデミー賞受賞映画「炎のランナー(Chariots of Fire)」は、ケンブリッジ大学を舞台とした映画。12時の鐘がなり終わるまでに走るというシーンは、このグレートコートを走る、という設定なんです

この日は雨雲が見え隠れしながらも、夏のような暑い、雲がいっぱいの快晴。テントはまだ冷房の準備ができていず、まさに温室。パーティーは夕方ですので、テーブルに置くには早すぎだと判断、ということでまずはこちらのコリドーに花々は待機中。

搬入時等でダメージのあった花をチェック、霧吹きをかけて最終チェックです。

テントの中で大きな活け込みをした生徒さんは、疲れと暑さでダウン。結局最後まで残ったのは2名の方のみ、すでにポーラも別用事で場所を離れていたので、必然的にナメあしのジョブが増えます!!!

そして夕方から搬入。

その後、それぞれの部屋のチェック、回収の打ち合わせ、生徒さんの宿泊先のホテルまで荷物を渡しに出向いて終わりと思ったらここからがやっぱりいつものパターン。ポーラから電話。コートをなくしたと…置き忘れてたコートの捜索でまた会場に戻ります。色々あってのこのジョブ、終わった時には、自分で自分をほめました、これでロンドンに帰れると、時計は夕方18時。

コーヒーを買って、のんびりドライブと思ったら、座席にポーラの家の鍵を発見…。結局またポーラの家に戻り、ロンドンにたどり着いたのは、事故渋滞もあって夜の21時半。長い長い一週間でした。

Korean Project その1

前回に引き続き、まだまだ夏のような9月の話です。

一週間Paula Pryke にブックされての仕事。韓国人の元同僚Jisookが企画したポーラのプライベートレッスンのアシスト。ポーラの郊外のスタジオでワークショップ、その作品はイベントの花として週末のブラックタイ・パーティーのテーブルアレンジメントとして使用されました。書くと簡単なのですが、長い長い終わりの見えないような一週間でした。

月曜日はいつもながら朝3時半の活け込み、思えばこの日が一番らくちんな一日。

火曜日は早朝、急きょロンドンの花市場に生徒さんの引率、午後は車で二時間半の郊外に出向き、ポーラと打ち合わせと下準備、この日は日帰りでまた同じ時間をかけてロンドンへ戻りました。

水曜日は早朝花市場に行き花の仕入れ。バンに入るか不安なほどの仕入れた花を詰め込んで二時間半のドライブで郊外のスタジオへ。その数時間後よりスクールがスタートです。スタジオの一歩外を出ればこの大自然。葉や実ものが足りなければ、ちょっと周りを散策するとあっという間に調達できます。

この日は途中でホテルで小休憩をとったりとなかなかなのんびりなスケジュール。結局夜の8時半までスクールという異例の出来事に、夜ごはんをご一緒してホテルに送って、またポーラとスタジオに戻って明日の準備~。

ナメあしもホテルを手配していてくれていのですが、生徒さんがツインで使用するはずの部屋が不手際でシングルで、ナメあしの部屋を渡すことになりました。そして結局ポーラの家に泊まることになります。

木曜日朝は5時半出発、まずは朝一番で近くのナーサリーでダリアを仕入れます。このナーサリーはロンドンのナメあしがいつも行く花市場に出荷をしているそうです、摘みたて、新鮮です!

本当は横に並んでいる野菜がほしかった!!!

その後、今度は葉や実ものをゲットしにポーラと犬たちがいつも歩く散歩道に。

帰りにはポーラの愛犬Connie とCosmosも一緒。なぜだかここから数時間ナメあしが愛犬たちのお相手もすることに。

数時間後、スクールのスタート開始。デモをしたり、グループワークショップをしたり、その後翌日のイベント用にテーブル60個の作成です。

これはグループワークショップの作品です。

上の写真の白い野ばらはポーラのお母さまの庭のバラ。ブラックベリーは朝道端で摘んだもの。

こうして一個前の写真と比べると、売られている切り花にはない、説得力があります。

この日も夜遅くまで作業があり、ポーラの家に戻ったのはかなり夜遅く。疲れたので簡単にカルボナーラですまそう、と。最初はポーラが作るはずが結局なぜだかナメあしが。思いがけずのこの憧れのオーブンでの料理となります。

話は脱線しますが、この英国製のAgaオーブン。洋書や雑誌などで見かけたことございますでしょうか?

ナメあしも最初にこの家で見た際には、これがあのオーブンなのね、こうして普通に今も使われているのね、と思いました。
オーブンを始動しいったん適温に達したら、あとはほんの少しのエネルギーでオーブン料理はもちろん、お湯を沸かしたり、料理を作ったりできる優れものです。基本は火を落とさず、温度調節はコンロの場所を変えることで、高温、低温、保温用に分けられます。

写真内、前側にティータオルがぶら下がっているのは、ここにかけておくとあっという間に乾くからです。冬は暖房いらず、ですが夏は暑い。この夏何度もポーラの家でその暑さを実感しました。

食事をしながら、金曜日、スクールの最終日とイベントの最終打ち合わせをします。隣町のパーティー会場であるケンブリッジまでのドライブ、仕上げたテーブルアレンジメントの搬入と現地で作るものもあったり、忙しさはピークなのですが、結局ポーラと子供たちと一緒にわいわいとしてしまいました。

つづく。