almost unreal

BLOG

傘 - 母の旅行記6  

 
ほとんど頼みごとをしないナメあし兄から、ナメあしと2号(夫)にお願いごとをされたのは冬の日本滞在中。

いただいた傘をなくしてしまったのだけど、同じものが手に入らないかな、と。そういえばすごく素敵な折りたたみ傘を持っているなと思っていたのですが、愛用して数年、紛失しまったそう。

傘は、イタリアの老舗傘職人のMaglia Francesco (マリア・フランチェスコ)のもの。
マリア・フランチェスコは、1854年創業のイタリアの老舗傘メーカーです。
大量生産ではなく、熟練された職人さんによって、すべての工程を昔からの手法で作っている傘だそう、それこそ同じもの、というのは不可能に近いものだと、容易に想像できます。

日本では大手のデパートなどで見かけますが、3・4本あってもなかなか兄のものとは違ったそう。次にイタリア(ミラノ)に行く機会がある時にだとまだかなり先の話し。直接お店にメールをしてみようか、など2号と色々考えていた矢先。

2号がロンドンのJames Smith & Sonsに出向き、お店でフランチェスコの傘を扱っていることがわかります。こちらのお店も、老舗傘店、1830年創業です。何度かナメあしも出かけたことがありますが、扉をあける前に何故だか深呼吸をしてしまう、趣のあるお店です。

母滞在中に、黒い革の取っ手と布の色は緑がかった紺、という傘の特徴をヒントに、お店に出向きます。

お店に入ると、女性が対応してくれます。最初は、「マリアフランチェスコの傘を探しています」というと、やや不思議そう。いくつかショーケースからだしてくれますが、別に自社のものを見せてくれて、積極的な感じではありません。

いくつか見せてもらって、少しお話がはずんだところで、その女性に、いきさつを話します。すると、女性が「在庫がもっとあるかもしれないから下に見に行ってくるわ」と。こういうお店は傘にこだわる人、大歓迎なのでしょうね。

結局、黒い革のものはあっても紺はなかったり。革と言っても、つなぎ目が内巻きと外につままれているものがあったり…。どうしようか、母と悩みに悩み、一番近いものを購入します。
お店の方から傘の扱い方を教えてもらって、お店をでて、ほっとして歩いていると。わらってしまったの、母の一言。

「ほしいものがあるの」と。お店の方とのやりとりを真剣に聞いていた母のはずが、自分のお気に入りチェックもしていたのです。再度戻って母もお買い上げ。

そして、少し前に傘は兄のところへ。

なんと、傘の柄の感じも、布の質感も同じものだったそう。色は違いますが、合格のようでした。いつの日かミラノに行ったら、お店に出かけてみようと思っています。

COMMENTS

お母様のお店を出た後のひとこと、とても可愛らしいですね。
お気に入り傘に出会えたのでしょうね。
実は私は三年前の英国旅行で傘を五本買ったのです。
どれも30£位ので友人にあげたりして今は手元に二本あります。日本にはない柄で珍しがられる時があります。

ルル

ルル様
コメントありがとうございます。
傘5本、素晴らしい、持ち帰られたことを考えると大変だったのでは、と想像いたします。次回いらっしゃるときも、またお買いものされるのかな、と思っております。

ナメあし

POST A COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。